「ディクテーション」とは、聞き取った英文を1語ずつすべて書きとるリスニング法で、英会話上達のための方法として有名です。
今回は、TEDの題材を利用したディクテーション学習アプリ、「TEDICT」を紹介したいと思います。
そもそもTEDとは?
※以下の文章は、英会話上達のためには「TED ME」でシャドーイングがおすすめ!(しかも無料)にある内容と全く同じです。TEDを用いたさまざまな英会話学習アプリがありますが、TEDICTもその1つです。
TEDとは、世界中から集まる知識人によるスピーチの動画が集められたサービスです。ビジネス全般、IT技術、エンタメ、科学、国際問題など、さまざまなテーマによるスピーチの動画が集められています。
TEDICTの使い方
TEDICTとは、TEDの動画を字幕付きで見られるようにするためのスマホアプリです。単に動画が見られるようになるだけではなく、英語学習の「ディクテーション」に向いた機能が備わっているのがポイントです。
まずは、TED MEをインストールします。特に難しい設定はないので、そのままインストールし、画面を開きます。
動画は、ビジネス全般、IT技術、エンタメ、科学、国際問題など、さまざまなテーマが存在するので、興味のある内容を題材にしてディクテーションができます。
「Topic:ALL」をタップすると、テーマをカテゴリー単位で絞り込むことができます。
また、「Duration」にて、再生時間での絞り込みも可能です。
動画を選択すると、このような画面が表示されます。
TEDICTの機能
TEDICTでは、主に2種類の「ディクテーション」を行うことができます。
- 聞き取った単語を1字ずつ入力する「TEDICT」
- 選択肢の中から当てはまる単語を選択して並べ替える「TEDICTisy」
「TEDICT」をタップすると、以下のような画面が表示されます。
無料版の場合は、1つの動画につき10問のディクテーションを行うことができます。なお、ロックを解除する(有料版に切り替える)には490円かかります。
「○○○」と、〇が3つ並んでいる設問は、回答済のものです。
任意の数字をタップすると、問題画面が表示されます。
右側の再生ボタンをタップすると、動画が流れます。
文章を聞き取り、1文字ずつ入力していきます。文字が合っていると、上の画面の「*」がアルファベットに変わります。入力を間違えた場合は、文字が黄色に変化します。
入力が終わると、「Vocabulary」が表示されます。
これをタップすると、文章で登場した単語の一覧が表示されます。
各単語をクリックすると、意味や例文などの辞書が表示されます。
TEDICTの便利機能
TEDICTには、いくつかの便利機能があります。
- 画面左側の魔法使いの杖のようなアイコン:現在入力中の単語が表示されます。どうしても分からない場合は、このアイコンをタップしてスキップします。
- 倍速アイコン:文章の再生速度を、0.4倍から2.1倍まで切り替えられます。聞き取りづらい単語がある場合、まずは速度をゆっくりにしてみましょう。
- マイクアイコン:音声入力ができます。ただし、筆者の個人的な感想としては、精度はあまりよくないです(発音が悪いだけかもしれませんが)
TEDICTisyの機能
TEDICTisyを選択すると、キーボードが表示される代わりに、文章で使われている単語の一覧が表示されます。
正確に聞き取ることができなくても、一部が聞き取ることができれば正解を選ぶことができるので、初心者向けのモードです。
それ以外の機能は、TEDICTと同じです。
TEDICTのその他の機能
Scriptを選択すると、動画内で話される文章が表示されます。
※無料版では一部しか表示されないので、すべて表示させる場合は有料版(490円)にアップグレードする必要があります。
Play Videoをタップすると、動画を字幕付きで視聴することができます。
Wordをタップすると、動画内で使われるすべての単語が表示されます。
※動画内すべての単語なので、かなり多いです。
TEDICTのメリット、デメリット
無料部分だけでも十分なディクテーションが行えるTEDICTですが、メリットとデメリットをまとめてみました。
TEDICTによるディクテーションのメリット
- いろんな分野の題材がある
- レベルに合わせて、難易度を切り替えられる
TEDを用いたその他の学習アプリと同様、TEDICTも、TEDのいろいろなスピーチ題材を用いているので、学習する側としても飽きずにできるのが魅力です。
また、TEDICTではレベルに合わせて難易度を切り替えられるのも魅力です。慣れないうちは発音スピードを遅くし、経験を積むごとにナチュラルスピードでディクテーションを行う、ということが可能です。
さらに、TEDICTisyでは単語が選択式になるので、初心者のうちはこの機能を使い、耳を徐々に慣らしていくこともできます。
ただし、「難易度を切り替えられる」ということは、デメリットになってしまうこともあります。TEDICTisyで単語を並べ替えているだけでは、ディクテーション本来の効果を発揮することはできません。ちょっと自信がなかったとしても、「TEDICTで1文字ずつ入力する」ことに慣れていくといいでしょう。
まとめ
TEDを題材にしてディクテーションが行えるアプリ「TEDICT」、無料部分だけ使っても十分な学習ができるのが魅力です。また、専門的だったりタイムリーな話題も多く、単に英語の勉強を行うだけではなく様々な知識が身に付きます。
繰り返しですが、「無料部分だけでも十分な機能がある」ので、ぜひ一度試してみてはいかが?