英語の必要性は分かっていても、苦手としている方は多いと思います。よく言われているので耳が痛いと思いますが(もちろん筆者自身も…)、日本人は世界の中でも特に英語が下手です。

英語が苦手な理由は人それぞれだと思いますが、以下のものがあるかと思います。

  • 単語、語彙、文法が覚えられない
  • 正しい発音が覚えられない
  • 相手の言うことが聞き取れない

日本人は良くも悪くも完璧主義なので、これらのことを完璧にしないと、英語でコミュニケーションを取るなんて無理、と考えている方が多く、
そのために英語への壁をさらに高いものにしているのかと思います。

これを真っ向から否定した概念が、グロービッシュ(globish)という概念です。

グロービッシュとは

フランスのジャン=ポール・ネリエールさんが、「非ネイティブの人」のために、「世界共通語」として提唱した簡単な英語のことです。

グロービッシュにおいては、英語は簡単な文法で、1500単語くらい覚えていれば、コミュニケーションが可能、としています。

日本人に分かりやすく例えると、中学英語のみで十分、ということですね。

グロービッシュの重要性

グロービッシュの重要性については、楽天の三木谷社長も著書「たかが英語!」の中で説いています。楽天は2012年に社内の公用語を英語としましたが、この目的は「世界中の優秀な人材と即時にコミュニケーションを取るため」です。世界を舞台に戦っていくためには、世界から技術や人材を取り入れる必要がある。そのためには全員が英語を使えるようになる必要がある、とのことです。

楽天だけでなく、多くの世界企業が中国、東南アジア、ヨーロッパなどさまざまな国籍の社員がいるかと思います。これらの人全員が理解できる言語が英語であり、「グロービッシュ」です。

グロービッシュではネイティブの言い回しは身につかない、といった批判も見受けられますが、わたしはそれでいいと思います。なぜなら、上で挙げた「中国、東南アジア、ヨーロッパなど」のほとんどの国の人は、非ネイティブだからです。
(ネイティブなのはインド、フィリピン、シンガポール、イギリスくらいでしょうか?)

英語が非ネイティブの人同士がコミュニケーションを取るために、「グロービッシュ」という言語があります。

英語は使ってみることが大事 完璧に覚える必要はない

三木谷社長も著書内で書いていますが、「3か月や半年も英語圏の国にいれば、ほとんどの人は英語がペラペラになって帰ってくる」です。

なぜなら、英語を使わざるを得ないからです。言葉は使えば覚えますが、使わなければ忘れてしまいます。

英語が苦手(だと思っている)な日本人は、単語・語彙・文法・発音が完璧でないから使えない、と思っていますが、完璧でなくてもいいです。

小さい赤ちゃんだって、何回も間違えて、でも口にし続けて、覚えていきます。

「冷蔵庫(refrigerator)」を知っている必要はありません。container keep foods cold(食べ物を冷やしておく箱) や、cold food container(冷たい食べ物の箱)でも、なんとなく伝わるのではないでしょうか(最悪、cold food box でもいいかもしれませんね)
ちなみに、三木谷社長は炭酸水(sparkling waterもしくはclub soda)で例えていました。bubbly water(泡の水)とでも言えば通じる、と書いています。

また、ELLEGARDEN(エルレガーデン)のボーカル・細美武士さんもグロービッシュの重要性について語っていたことがあります。
(脱線しますが、10年前くらいに、当時の中高生~大学生に人気だったバンドで、わたしも好きでした(活動休止中でしたが、2018年に10年ぶりに再開しました)。細美さんはサンフランシスコでプログラマーとして働いていたこともあり、英語はペラペラです。ELLEGARDENの歌の大半は全英語詞です)

そのときの内容によると、細美さんがバックパッカーとして東南アジアを旅行しているときに、グロービッシュでコミュニケーションを取る機会が多いと感じるそうです。

バイリンガルになるのではなく、せめてグロービッシュを話せるようになったらいい、とのことです。

細美さんは「1日話さないと3日分忘れる」と言っています。まずは知っている言葉を少しでも使いましょう。

そもそも英語はたくさん種類がある

日本語でも関西弁、博多弁、津軽弁が全然違うように、英語でもアメリカ英語、イギリス英語、インド英語、オーストラリア英語は全然違います。

日本の英語教育はアメリカ英語至上主義のため、生徒たちはどうにかしてアメリカ英語(の語彙、文法、読解)を勉強しようとしていますが、現実はアメリカ英語が必ずしも世界中で伝わるわけではありません。

以前パリに旅行に行ったとき、トイレの場所が知りたくて”restroom”という単語を使いましたが、“What’s restroom?”と聞き返されてしまいました。より簡単な“toilet”なら問題なく通じます。難しい単語を使う必要がないという一例です。

restroomはアメリカ英語なので、イギリス英語圏のフランスでは通じません。”toilet”は「便器そのもの」も表すので、bathroomなどの婉曲表現が好まれますが、ほかに表現を知らなければ仕方ないですね…

アメリカ英語をもし完璧にしても、細かい言い回しは非ネイティブの人には伝わらないと思います。それよりは、「グロービッシュ」でコミュニケーションの数を重ねたほうがいいですね。